2008年3月4日火曜日

木の上に立って見る?

先日テレビを見ていたら、某金八先生が
「親という字は木の上に立って見ると書くんだぁ」
と涙ながらに語っているシーンがありました。

昔からよく言われることみたいですが、
現代の文字学ではこのような解釈は誤りとされています。

というのも古代の字形を見ると「親」という字は
「立」+「木」+「見」ではなくて
「辛」+「木」+「見」という要素からできてます。

「辛」+「木」は位牌をあらわします。
「見」はそのものずばり見ること。

つまり、「親」という字は
もともとは位牌を見るという意味からできた漢字です。

一般的に、子は親よりも長生きしますので
親の位牌は必ず目にすることになります。
そこから「親」と書いて「おや」を意味するようになったと
日本の文字学の権威である白川静著『字統』には書いてあります。

「木の上に立って・・・」
も何か説得力があって好きですけど・・・。

久しぶりのワンポイント漢字講座でした。